【特別条項の「住宅」とは?】
住宅を手放さずに個人再生手続を利用するためには、主に次のような要件が必要です。
- 自分の所有する居住用の建物であること
- 住宅ローンが、(1)住宅の建設・購入・改良を使途とし、(2)分割払いの定めがあり、(3)ローン債権者またはその保証会社のために住宅に抵当権が設定されていること
- 保証会社以外の連帯保証人などが保証債務を履行し終えていないこと。また保証会社が代位弁済した場合は、代位弁済日から6ヶ月以上経っていないこと。
- 住宅ローン以外の債務について抵当権が設定されていないこと
【住宅資金特別条項の内容(支払方法)】
住宅を手放さずに個人再生手続を行う場合、
住宅ローンに関しては、利息・損害金を含めた残金全額を支払うのが原則となります。民事再生法は、その支払方法について、以下の4通りの方法を定めています。
| (1)期限の利益回復型 |
滞納分など既に弁済期が到来したものは、一般再生債権(住宅ローン以外の債権)の弁済期間(原則3年間)内に支払い、まだ弁済期が到来していないものは当初の住宅ローン契約通りに支払う方法。 |
| (2)最終弁済期延長型 |
(1)が無理な場合に、最長10年、70歳まで住宅ローンの支払期間を延長する内容のリスケジューリングを行う方法。 |
| (3)元本据置型 |
(2)が無理な場合に、(2)の内容と併せて、一般再生債権の弁済期間内(原則3年間)は元本の支払額を少なくする内容のリスケジューリングを行う方法 |
| (4)同意型 |
(1)〜(3)方法以外でも、住宅ローン債権者の同意さえあれば、どのような内容のリスケジューリングも認められます。 |
なお、法定外の方法として、
| (5)約定弁済型 |
これまで滞りなく住宅ローンを支払ってきた人は、必ずしもリスケジュールの必要はなく、これまで通りの方法で支払っていくことも出来ます。 |
(1)〜(3)の方法は住宅ローン債権者の同意なしに利用できますが、既に住宅ローンを長期間滞納し、多額の損害金が付いてしまっている人にとっては、却って月々の負担が当初の契約内容より重くなってしまうことがあります。 そのため実際のリスケジュールでは、(1)〜(3)の方法をベースにしつつ、その一部に修正を加えて、住宅ローン債権者の同意を得るという方法が多くなるでしょう。 自分が将来確実に履行できる内容であると同時に、債権者の同意が得られる程度の妥当性を備えた弁済計画を作成するためには、弁護士など専門家との綿密なシミュレーションはとても重要となります。 |